現代人が温存すべきはHPよりMPだ!体力より意思力に注目しよう
体力、意思力ともにトレーニング中です!
ドラゴンクエストなどのゲームでHP(ヒットポイント)は体力を表す指標として使われています。ゼロになると死亡です。
MPというのもありまして、マジックパワーとかメンタルポイントと言われます。MPは魔法を使うときに消費されてゼロになると魔法が使えなくなるというものですね。
このMPですが、リアル世界の僕たちにもバリバリ当てはまる概念だということをご存知ですか?
リアルではベギラゴンやケアルといった魔法を使うことはできませんけど、何かを考えたり行動したりするたびに「意思力」を使っています。
この意思力はウィルパワーと呼ばれ、RPGやアクションゲームでいうところのMPに相当するものだと考えると凄くわかりやすいです!
今回は意志力の重要性、意思力の温存方法や鍛え方についてお話ししてゆきます!
あなたが集中力を発揮できなかったり、ここぞというときに怠けてしまったりするのはMPが尽きているからかもしれませんよ…。
意思力(ウィルパワー)とは何か?
意思力(ウィルパワー)とは、集中力や行動力の源です。
ドラクエでMPがゼロになると呪文を唱えられなくなるように、我々リアルの人間も意思力が無くなると行動を起こせなくなるのです。
「面倒臭いなあ」という怠惰心は意思力を使い過ぎてゼロに近い状態だから、かもしれないんですよ!
意思力はなぜ減るの?
意志力の正体は、脳の前側に位置する「前頭葉」という思考と感情をコントロールしている部分にあります。前頭葉を使い過ぎることが、意思力を低下させます。
ところが脳はいくら使っても疲れない性質なのだそうです!!!前頭葉が疲弊して機能しなくなることはありません。
じゃあなぜ意思力が消耗するのかというと「今日考え過ぎてるんじゃない?少し休んだほうがいいよ!」という脳の勝手な防衛本能によって、僕らは限界を感じるということなのですねえ。これが意思力が無くなる理由です。
「疲れたでしょ?もう怠けようよ!」という脳からの指令は、現代人にとっては悪魔の囁きではないでしょうか…。
脳を使うとは何を意味しているかというと、
- スーパーで買い物をする
- お菓子を食べるのを我慢する
- 旅行の計画を立てる
- 筋トレをする
などの決断や行動全般のことです。
つまり、僕らは普通に生活しているだけで意思力、大切なMPを消費するのだと思ったほうがいいのですね。
現代人は1日のうちに70回程度の決断をこなしているといいます。何かを決める数が多ければ多いほど前頭葉を酷使するため、「もう休もうよー!」という悪魔の囁きが発動しやすくなるってわけですなあ。
A.意思力を鍛える
意思力が低いと行動力がすぐに無くなります!
「自分が行動できない理由は意思力が原因だったのだ・・・」と考えてOKです。
この世界にはMPを即アップさせる便利な木の実は存在しませんので、、トレーニングしましょう!
無意識行動への注目(セルフ・モニタリング)
僕らの日常生活で無意識で生きている時間を数えると結構あるんですよね。
猫背になったり呼吸が浅くなったりだらしない歩き方になったりしていませんか?
こういった無意識行動に注意を向ける(セルフ・モニタリングする)ことで、意志力をアップすることができます!
高負荷トレーニングを取り入れる
アスリートが疲れの限界を引き上げるために行うのが、高負荷のトレーニングです。
普通よりもキツイことをやる時間をあえて設けることで、鍛錬されるということです。
あなたがデスクワーカーであれば、労働時間の最長にチャレンジしてみるとか制限時間内により多くの仕事を片付けるといった活動をやってみてください。自信にもつながります。
過労死するのは「自分の疲労の限度が分からなくなって錯乱状態に陥り、働き過ぎるから」だといわれますが、脳の防衛本能を飛び越えた悪い例ですよね。強制力を悪い方向に働かせるとネガティブな結果になります…。
瞑想する
最近流行りの瞑想です。
1日たった3分の瞑想を続けると、意思力が鍛えられてくるのです。
瞑想を続けて累計3時間になると注意力と自制心が向上するという研究データもあります。
瞑想とは「今ここに集中する」ことですが、散漫な注意力を落ち着ける効果があります。その結果、意思力も集中力も伸びるというわけです!
B.意思力を節約する
意思力は実は鍛えるだけではダメです!
「節約する」ことを考えなければいけません。意思力は筋肉と同じようなもので、鍛えても短期間で大幅に伸びるものではないからです。(ドラクエでもMPを一気に上げる方法はありませんよね。)
というわけで、MPの消費量を抑えつつ戦うというのが賢いのです!
むしろ鍛えるよりも節約することを先に覚えるべきだと思います。なぜなら僕らの生活の中にたくさんのトラップがあるからです。しかもそれらを自ら放置しているパターンが多いのです。
整理整頓する
意思力は行動や決断のたびにすり減っていきますが、何かに注意を向けるだけでも消耗します。それがたった1秒であってもです。
床に物が散乱した寝室、家具や雑貨で溢れたリビング、ノートや文房具で埋め尽くされた机の上…。散らかった部屋で集中力を発揮するのは至難の業なのですねえ。
普段使わないものは見えないところにしまい、見えるところには日常的に使うものだけを置くという暮らしをしましょう!
物を捨ててミニマリストになる
整理整頓するだけでなく、要らないものは捨ててしまいましょう!
「多くの物に囲まれる=幸せ」という概念は、昭和以前の産物です。経済を回すためには必要な考え方でした。でも、もう平成になり新元号に変わろうとしているのですよ…。
僕らも変わりましょう!物を捨てて、重要なことに集中力を割り当てるという人生にしていきましょうぜ。
ちなみにミニマリストとは、ミニマリズム(必要最小限の物で暮らす精神)を指針として生きる人のことです。ミニマリズムはもともと芸術世界のもので、必要以上を加えない芸術作品のことを指しました。
僕らの人生も「整理整頓+不要な物を捨てる」という実践によって芸術作品の完成です。物を加える、装飾することで個性を得るのをやめましょう。
決められた中から選ぶ(鎖国する)
人は考えれば考えるほどMPを消費します。あれもいいな、これもいいな、だと収拾がつかなくなります。
現代は何を選ぶのにもほぼ無限の選択肢が与えられており、それが幸せだと思うかもしれません。しかし、無限の選択肢を与えられた場合「迷いに迷って選べなくなる」という現象が起こります。
選ぶのに一苦労します。つまり、選択に意思力を使い過ぎるのです!(自由すぎることって本当に幸せなのでしょうかねえ。)
なので、自ら選択肢を減らすことが重要です。選択肢を減らすにはあらかじめ「設定しておく」ことです。
- 朝起きてから出勤するまでの動き方、順番を決めておく
- 出勤時聴く曲やオーディオブックを決めておく
- 冷蔵庫のどの位置に何を入れるかを決めておく
- 曜日で食べる献立を決めておく
日々予定調和になってしまい刺激が少なくなるデメリットはありますが、ランダムに動いてよしという休日を設定すればOKです!
あと、自閉する・鎖国するってのも大切になります。情報断食なんてのが流行っていますが、多くの情報に錯乱されないように注意しましょう。
先延ばししない
ビジネスマンや起業家の間では、先延ばしはダサいという風潮があります。もちろんダサいというだけでなく、意思決定が早ければ早いほどビジネスを円滑に進めることができるということですね。
先延ばしをやめることは意志力の消耗を抑えるのにも有効です!
先延ばしすると脳は「まだアレやってないよ!」と意識し続けることになります。気になることが常時ある状態は、意思力がポタポタ垂れ流しになる原因です。
2〜3分以内で終わらせられることは今すぐやるとルール化したり、溜まっている雑務を一気に解消させるという時間や日を決めたりしましょう。
忘れるといけないことはGoogleカレンダーやAppleのリマインダーアプリを使って、通知設定しておくと良いです!頭で意識しなくてもいい状態にするということですね。
これをやることで人生かなりスッキリします!
習慣に落とし込む
実は意思力を使わずに行動力を上げる方法があります!それが習慣化です。
意思力は前頭葉の作用だとお話ししましたが、習慣化すると前頭葉を使わずに行動できると分かっています。(習慣行動には小脳が使われる。)
スポーツが好きな人は「体で覚える」という感覚が分かるかと思います。仕事でもそうかもしれませんね。
体で覚えるとほぼ無意識で動作できるようになります。これが習慣に落とし込まれている状態なわけです!
上手くいくフォームを徹底的に習慣にすることで、あなたの目標達成力が向上します!
行動を起こすのに壁が一枚も無くなってシームレスになる、と考えると分かりやすいでしょうか?行動力爆上げってことです。MPを消耗せずに魔法使いまくりってことです。
重要なやるべきことをいちいち気合いを入れてやらないといけないなんて恐ろしいと思ったほうがいいですよ。
C.意思力を回復する
意思力には上限があるのですが、ゲームのように回復することが可能です。優しいRPGにはボス戦の前に回復ポイントがありますよね。
ゲームと異なるのは自分で回復ポイントを用意しないといけないということです。
自分で用意できるならむしろ好都合ってもんです!
瞑想する
意思力を鍛えることができる瞑想ですが、リラクゼーション効果もあります。
宗教みたいで取っ付きにくい感はありますが、習慣にすると得しかないですよー。
寝る
疲労回復といえば睡眠です。
大切なのは毎日の睡眠の質と睡眠時間が自分に合っているかですね。ただ寝るのではなく、自分にフィットした眠り方を模索してください!そうでないと睡眠不足になります。
睡眠不足の影響は、昼間に「あー眠たいわあ」とあくびをしてしまうよねえというだけではないんです。意思力の完全回復ができず集中力や行動力がダダ下がりになってしまいます…。記憶力も低下します。
睡眠不足を脳科学的にいうと「軽度の前頭葉の前野機能障害」になるそうです・・・。
当然ですが体力も全快できません。ドラクエも宿屋で寝ればHP、MPが全快します。朝に体力も意思力も最大のはずなのに、睡眠不足だとそうではなくなるのです。
眠ればもっと本領発揮できるんですよ。
アロマを焚く
以前、僕のお客さんからアロマのセットを頂きまして、そこから匂いってかなり癒しになるんだなあということを知りました。
僕はオレンジなど柑橘系の香りが好きなのですが、香りごとに集中力を高める効果などがあったりして面白いです。
自分の好きなアロマと目的に応じた効果のあるアロマを常備しておくといいですよ。男でアロマってなんかなあと思ってるそこの男子もやるだけやってみてください。
不安や心配事を書き出す
人間の記憶には短期的な作業を行うためのワーキングメモリーというものが存在します。(暗算をするときに一時的に数字を覚えておくなどの役割。)
ワーキングメモリーは使い続けるとすぐに満杯になって機能しなくなってしまうそうです。いま不安や心配事を抱えているという場合、そのネガティブなことでワーキングメモリーは汚染されてしまいます。
なので、休憩時間に不安や心配事をザッと書き出してみたり、やってみたいことや食べたいものなどをリスト化してみたりすると、頭がスッキリして次の作業に集中できるようになるのですね。
人前で緊張しがちだという人は、本番前にこれをやるとパフォーマンスアップが図れます!
アクティブレスト
運動すると疲れると思うのが普通ですが、最近は運動することで休息するという概念が出てきています。
ハードな運動だと体力的に疲労してしまいますが、散歩やストレッチなどの短時間の軽い運動は意思力の回復に役立つというわけです!
運動は脳機能を活性化するためにも効果的なので、一石二鳥ですね。
好きなリラックス・アクティビティ
好きなことをしましょう!
僕の場合は、
- 好きな音楽を聴く
- コーヒーを手で淹れる
- 散歩
- 映画を観る
- 虹コン(アイドル)のMVを視聴する
こういうのをリスト化して持っておくといいですよ。
映画は1本2時間と長いので休日にだけ観ます。アイドルやミュージシャンのMVは5分程度なので結構頻繁に観ます。
短時間でヤル気をググンとアップできたり、気持ちを落ち着けることができるものを予定に組み込んでしまいましょう。
とにかく気を散らす
ここでいう気を散らすとは注意力散漫になるということではなく、直前の行動とは「別種の行動を取る」という意味で捉えてください!
この間、僕が東京に行った際、色々歩き回ってクタクタになってしまいました。そこで仕事をしようと思ってカフェに入ったのですが、読書もしたのですね。1時間程度ステイしたのですが、カフェを出る頃にはシャキッとしていたのです。
直前に「重いリュックを背負いながら歩き回るという肉体的な行動」を取っていたわけですが、「読書という脳みそを使う活動」をした結果回復できたことになります。
つまり、直前の行動とは別の種類の行動を取ることによって回復するというわけです。さらにいうと、長時間同じ行動をし続けると疲労困憊になるということです。
デスクワーカーが休憩中にスマホいじりをしてはいけないということですね。デスクワーカーは机に座って目を酷使します。ということは、散歩やストレッチなどのアクティブレストが効果的です。
「運動すると疲れるじゃん!」と思わないでください。1日を通して同じように行動するほうが疲れるんですよ。
- 長時間同じことをしない(こまめに休憩入れる)
- 使用する感覚器官(視覚、聴覚など)を切り替える
まとめ:面倒臭いを無くそう!
「面倒臭いなあ」が口癖の人はマジでやめたほうがいいです。本当は面倒じゃないことまで面倒に思えてくるので!
間違った言葉や思考や習慣に支配されないように気をつけましょう。(人は言葉や思考や習慣に支配される生き物なのです!)
でも、今回お話しした内容をベースに毎日の習慣づくりをしてもらえれば、きっと重要な行動が面倒だと思わなくなるはずです。
じゃんじゃん魔法を使えるようになります!
ジャムの試食実験をご存知でしょうか?
24種類の試食を用意した場合と6種類の試食を用意した場合では、お客さんの購買反応が変化するというやつです。
24種類ものジャムが試食できるとなると人がたくさん集まってきます。しかし、実際に購入してくれた人が多かったのは、6種類だけのほうだったのです!
たくさん選べるという状況は決断力、判断力を消耗させてしまうのですねえ。